YE DIGITAL(2354・東証スタンダード):2026年2月期第1四半期で減収減益
- funbunm
- 7月31日
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【2026年2月期第1四半期 経営成績】
- 売上高:4,920百万円(前年同期比2.8%減)
- 営業利益:315百万円(同3.2%減)
- 経常利益:353百万円(同9.9%増)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:218百万円(同14.1%増)
【2026年2月期 業績予想】
- 売上高:20,000百万円(前期比0.3%増)
- 営業利益:1,600百万円(同13.6%増)
- 経常利益:1,700百万円(同11.1%増)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:1,150百万円(同10.7%増)
- 配当予定:年間20.00円(中間配当10.00円、期末配当10.00円)

【株価・出来高推移】
開示前営業日(6月25日):667円(開示日比1.1%高)、110,700株(開示日比40.9%低)
開示日(6月26日):660円、187,300株
翌営業日(6月27日):652円(開示日比1.2%低)、265,700株(開示日比41.9%高)
2営業日後(6月30日):651円(開示日比1.4%低)、70,100株(開示日比62.6%低)
3営業日後(7月1日):643円(開示日比2.6%低)、58,800株(開示日比68.6%低)
【アナリストコメント】
同社の2026年2月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比2.8%減の4,920百万円と減収となったものの、利益面では経常利益が353百万円(前年同期比9.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が218百万円(同14.1%増)と増益を達成しています。新中期経営計画(2025-2027)の初年度として、プロダクト・サービスの機能的価値から顧客体験価値を軸にした事業モデルへの変革と、顧客や社会のDXやCX(カスタマー・エクスペリエンス)の加速に貢献する取り組みが進展しています。
事業別では、ビジネスソリューション事業が売上高41億24百万円(前年同期比1.8%増)と堅調に推移した一方、IoTソリューション事業は売上高7億95百万円(同21.4%減)と大幅減収となりました。同社は前年度の品質性能問題を踏まえ、QCD(品質・コスト・納期)の厳守・安定化により顧客信頼性・満足度の向上と製品・サービスの品質・利益向上に取り組んでおり、生成AIを開発工程におけるプログラミング支援や各業務において最大活用することにより、生産性向上・収益性向上を図っています。また、自己株式取得を実施しており、株主還元策の強化も進めています。
開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日の667円から開示日には660円(1.0%下落)、翌営業日652円、2営業日後651円、3営業日後643円と推移しました。出来高は翌営業日に265,700株となり、開示日比で41.9%増加し、決算内容への投資家関心を表しています。この市場反応は減収となった第1四半期の業績に対して投資家が慎重な評価を示したことを表しており、特にIoTソリューション事業の大幅減収が懸念材料となったものと分析されます。一方で利益面の改善は評価されたものの、売上高の減少傾向に対する警戒感が株価の継続的な軟調推移につながったものと考えられます。新中期経営計画の進捗や事業モデル変革の成果に対する市場の期待と不安が混在する状況を反映した価格形成となっています。
※6月26日発表「2026年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」より