グローバルウェイ(3936・東証グロース):売上高増加も大規模プロジェクトトラブルで営業損失縮小に留まる
- funbunm
- 7月9日
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【2025年3月期 経営成績】
- 売上高:3,071百万円(前期比25.1%増)
- 営業損失:261百万円の損失(前期は営業損失380百万円)
- 経常損失:277百万円の損失(前期は経常損失335百万円)
- 親会社株主に帰属する当期純損失:320百万円の損失(前期は当期純損失199百万円)
【2026年3月期 業績予想】
- 売上高:3,750百万円(前期比22.1%増)
- 営業利益:142百万円(前期は営業損失261百万円)
- 経常利益:141百万円(前期は経常損失277百万円)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:54百万円(前期は当期純損失320百万円)
【株価・出来高推移】
開示前営業日(5月19日):127円(開示日比-7.3%)、643,200株(開示日比-38.8%)
開示日(5月20日):137円、1,051,200株
翌営業日(5月21日):187円(開示日比+36.5%)、317,800株(開示日比-69.8%)
2営業日後(5月22日):173円(開示日比+26.3%)、25,464,600株(開示日比+2,322.8%)
3営業日後(5月23日):138円(開示日比+0.7%)、5,765,900株(開示日比+448.6%)

【アナリストコメント】
同社の2025年3月期業績は、DX推進需要の拡大を背景に売上高が前期比25.1%増と大幅な増収を達成しましたが、セールスフォース事業において大規模プロジェクトのトラブルが発生し、業績に大きな影響を与えました。具体的には、プロジェクトの途中解約に至り、人的資源を集中投入したことによる外注費を含むコストが大幅に膨らんだ一方、解約金が想定受注金額を大幅に下回る結果となりました。
一方で、プラットフォーム事業では、クライアントのDX推進による案件増加に対応し、ケイパビリティの確保がほぼ計画通りに進展したことで、堅調な業績を維持しました。シェアリング事業を展開する株式会社タイムチケットは、TikTok Live代理店活動やCRiPTコンサルティング事業などのライブエンターテイメント事業に注力し、売上高が前期比225.5%増と大幅な成長を実現しました。
決算開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日の127円から開示日には137円(7.9%上昇)、翌営業日187円(47.2%上昇)、2営業日後173円(36.2%上昇)、3営業日後138円(8.7%上昇)と推移しました。出来高は2営業日後に25,464,600株と異常な急増を示し、投資家の強い関心を示しています。この市場反応は業績改善期待と2026年3月期の利益転換予想が投資家にポジティブに評価されていることを表しており、特に翌営業日の大幅な株価上昇が決算内容への期待感を反映したものと分析されます。
2026年3月期の業績予想では、セールスフォース事業におけるプロジェクト品質向上や収支管理の強化により業績改善を見込み、営業利益142百万円の利益転換を予想しています。技術領域においては、引き続きクライアントのDX推進需要が見込まれる一方、DXを推進する企業の人材不足や知識不足が課題となっており、同社のエンジニア採用・育成によるケイパビリティ拡大の取り組みが重要な成長ドライバーとなります。
※5月20日発表「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」より