うかい(7621・東証スタンダード):営業減益も翌期は大幅増益予想
- funbunm
- 7月9日
- 読了時間: 3分

【2025年3月期 経営成績】
- 売上高:13,462百万円(前期比1.0%増)
- 営業利益:721百万円(同18.9%減)
- 経常利益:699百万円(同19.3%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:136百万円(同84.3%減)
- 配当実績:15.00円(前期17.00円)
【2026年3月期 業績予想】
- 売上高:13,696百万円(前期比1.7%増)
- 営業利益:828百万円(同14.7%増)
- 経常利益:805百万円(同15.1%増)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:308百万円(同124.9%増)
- 配当予定:15.00円
【株価・出来高推移】
開示前営業日(5月16日):3,585円、0株
開示日(5月19日):3,610円、3,800株
翌営業日(5月20日):3,565円(開示日比1.2%安)、5,500株(開示日比44.7%増)
2営業日後(5月21日):3,565円(開示日比1.2%安)、1,400株(開示日比63.2%減)
3営業日後(5月22日):3,560円(開示日比1.4%安)、700株(開示日比81.6%減)

【アナリストコメント】
同社の2025年3月期は売上高が微増収を確保したものの、人件費の上昇や電気料金の増加、譲渡した資産の賃借に伴う賃借料の増加などにより営業利益は大幅減益となりました。しかしながら、同社は収益構造の見直しを推進中で次のステージに向けた基盤強化の過程にあり、長期的な企業価値向上への布石を打っています。
同社は2025年5月19日に長期経営構想2035および中期経営計画2030を発表し、「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」という将来ビジョンを明確に示しました。この構想実現に向けて「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を推進し、好循環を創出することで持続的な成長を目指しています。
2026年3月期は営業利益828百万円(前期比14.7%増)、当期純利益308百万円(前期比124.9%増)と大幅な増益を見込んでおり、構造改革の効果が本格的に現れることが期待されます。レストラン事業部では、最上のおもてなしの追求により客単価の向上を図り、物販事業部では東京駅グランスタ東京への新店舗出店やEC販売の強化により収益基盤を拡充しています。文化事業部においても、インバウンド需要の拡大を背景に来館者数の伸長が続いており、各事業部において着実な成長軌道を描いています。
開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日の3,585円から開示日には3,610円(0.7%上昇)、翌営業日3,565円、2営業日後3,565円、3営業日後3,560円と推移しました。出来高は開示日に3,800株と平常時から大幅に増加し、翌営業日には5,500株とさらに拡大して投資家の強い関心を示しています。この市場反応は業績自体は減益となったものの、長期経営構想の発表や構造改革の進展が投資家に前向きに評価されていることを表しており、将来への期待感が株価形成に影響したものと分析されます。
※5月19日発表「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」より