ヴィッツ(4440・東証スタンダード):2025年8月期業績予想を大幅上方修正、ソフトウェア・センシング両事業が好調
- funbunm
- 7月9日
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【業績修正の要点(2025年8月期)】
- 売上高:4,100百万円→4,750百万円(前回発表比15.9%増)
- 営業利益:337百万円→430百万円(同27.6%増)
- 経常利益:350百万円→450百万円(同28.6%増)
- 親会社株主に帰属する純利益:234百万円→310百万円(同32.5%増)
【株価動向】
開示前営業日(5月19日):1,190円(開示日比0.7%減)、11,700株(開示日比50.0%増)
開示日(5月20日):1,198円、7,800株
翌営業日(5月21日):1,068円(開示日比10.9%減)、377,900株(開示日比4,744.9%増)
2営業日後(5月22日):1,074円(開示日比10.4%減)、269,300株(開示日比3,352.6%増)
3営業日後(5月23日):1,085円(開示日比9.4%減)、146,700株(開示日比1,780.8%増)

【アナリストコメント】
同社が発表した2025年8月期業績予想の上方修正は、主力のソフトウェア事業とセンシング事業の両分野における堅調な需要を背景としています。ソフトウェア事業では組込みソフトウェアをはじめ、シミュレータ・仮想空間技術、セキュリティ及びセーフティの技術分野が好調に推移し、自動車や産業機器製造業等の顧客からの開発依頼が高い需要を維持しています。加えて外部リソースの積極的な活用や受注価格の見直しにより、収益性の向上が図られました。
センシング事業においてもX線透過・CT装置などの大型案件に対する需要が旺盛で、販売が好調に推移していることが業績押し上げに寄与しています。売上高は前回予想から650百万円増の4,750百万円へと15.9%の大幅増額修正となり、営業利益も430百万円と27.6%の増益予想となりました。
開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日の1,190円から開示日には1,198円(0.7%上昇)となったものの、翌営業日以降は調整局面となり1,068円から1,085円の水準で推移しました。一方で出来高は開示日の7,800株から翌営業日には377,900株と約48倍に急増し、その後も高水準を維持しており、投資家の強い関心を示しています。この市場反応は大幅な業績上方修正が注目を集めた一方で、既に株価に織り込み済みとの見方や利益確定売りの動きが影響したものと分析されます。
同社の技術力を活かした組込みソフトウェア開発やセンシング技術は、自動車産業のEV化・自動運転技術の進展、産業機器のスマート化といった成長市場において競争優位性を持っており、今後も安定した受注獲得が期待されます。外部リソースの戦略的活用や価格戦略の最適化により、売上拡大と利益率向上の両立が実現されており、中長期的な成長基盤の強化が確認されます。
※5月20日発表「2025年8月期の連結業績予想の修正に関するお知らせ」より