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イチケン(1847・東証スタンダード):連結初年度で堅調な業績を達成

  • funbunm
  • 7月8日
  • 読了時間: 3分
イチケン(1847・東証スタンダード):連結初年度で堅調な業績を達成
イチケン(1847・東証スタンダード):連結初年度で堅調な業績を達成
【2025年3月期 経営成績】

- 売上高:98,999百万円

- 営業利益:6,866百万円

- 経常利益:6,800百万円

- 親会社株主に帰属する当期純利益:4,697百万円

- 配当実績:中間50円、期末90円(うち記念配当10円)、合計140円

※当会計年度は連結財務諸表の作成初年度のため前期比はありません。


【2026年3月期 業績予想】

- 売上高:99,000百万円(前期比0.0%)

- 営業利益:5,350百万円(同22.1%減)

- 経常利益:5,200百万円(同23.5%減)

- 親会社株主に帰属する当期純利益:3,500百万円(同25.5%減)

- 配当予定:中間55円、期末85円、合計140円


【株価・出来高推移】

開示前営業日(5月19日):2,917円(開示日比-2.1%)、67,400株(開示日比-70.0%)

開示日(5月20日):2,980円、224,700株

翌営業日(5月21日):3,140円(開示日比+5.4%)、421,600株(開示日比+87.6%)

2営業日後(5月22日):3,060円(開示日比+2.7%)、82,100株(開示日比-63.5%)

3営業日後(5月23日):3,065円(開示日比+2.9%)、38,300株(開示日比-83.0%)

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【アナリストコメント】

同社は2025年3月期において連結財務諸表の作成初年度となり、商業施設建築を中核とする建設事業で堅調な実績を示しました。売上高98,999百万円、営業利益6,866百万円を達成し、営業利益率は6.9%と高い収益性を維持しています。


建設業界では労働力不足や資材価格の高騰等が継続する厳しい環境下にありますが、同社は従前から培ってきた商業施設建築のノウハウや企画・提案力を生かし、店舗等の新築・内装・リニューアル工事や宿泊施設の建設需要に対して積極的な受注活動を展開してきました。


開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日の2,917円から開示日には2,980円(+2.2%)、翌営業日3,140円、2営業日後3,060円、3営業日後3,065円と推移しました。出来高は開示日に22万4,700株と前営業日の3.3倍、翌営業日には42万1,600株と同6.3倍に急増し、投資家の強い関心を示しています。この市場反応は決算発表内容が投資家に非常にポジティブに評価されていることを表しており、連結初年度での堅調な業績と記念配当を含む増配が株価形成に大きく影響したものと分析されます。


2024年7月には片岡工業株式会社を子会社化し、土木工事分野での事業領域拡大を図っています。インフラの老朽化対策や国土強靱化等の土木需要を取り込み、事業基盤の更なる強化を目指しています。同社は創業100周年を迎える2030年を目標とする長期経営計画「ビジョン2030」を策定しており、売上高1,000億円、営業利益率5%程度、ROE8%以上等の経営目標を掲げています。


2026年3月期の業績予想では売上高99,000百万円円と前期並みを維持する一方、営業利益は5,350百万円と22.1%の減益を見込んでいます。これは工事原価の上昇等が要因と考えられますが、同社の強固な事業基盤と商業施設建築における優位性を考慮すると、中長期的な成長軌道への復帰が期待されます。配当については前期と同額の年間140円を予定しており、安定した株主還元姿勢を示しています。労働力不足対策としてBIMをはじめとするITを活用した業務効率化や、ベトナム子会社との連携強化等、未来を見据えた施策により企業価値の向上を図っていく展開が注目されます。


※5月20日発表「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」より

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