INEST(7111・東証スタンダード):売上収益80%増で利益転換達成、ソリューション事業の統合効果が顕在化
- funbunm
- 7月8日
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【2025年3月期 経営成績】
- 売上収益:18,960百万円(前期比80.3%増)
- 営業利益:208百万円(同12.3%減)
- 税引前利益:101百万円(同43.5%減)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:42百万円(前期は149百万円の損失)
【2026年3月期 業績予想】
- 売上収益:20,000百万円(前期比5.5%増)
- 営業利益:250百万円(同19.7%増)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:45百万円(同6.4%増)
【株価・出来高推移】
開示前営業日(5月19日):50円(開示日比0.0%増)、863,600株(開示日比18.9%増)
開示日(5月20日):50円、726,200株
翌営業日(5月21日):48円(開示日比4.0%減)、2,594,000株(開示日比257.3%増)
2営業日後(5月22日):46円(開示日比8.0%減)、484,700株(開示日比33.3%減)
3営業日後(5月23日):46円(開示日比8.0%減)、234,800株(開示日比67.7%減)

【アナリストコメント】
同社の2025年3月期業績は大幅な売上収益拡大と利益転換の達成により、事業構造の変革が成果を上げていることを示しました。売上収益は18,960百万円と前期比80.3%の大幅増となり、親会社の所有者に帰属する当期利益も42百万円と前期の149百万円の損失から大幅に改善しました。この背景には、前期に連結子会社に加えたエフエルシープレミアム株式会社の寄与や、報告セグメントを「ソリューション事業」に統合したことによる事業シナジーの最大化があります。
営業利益は208百万円と前期比12.3%減となりましたが、これは売上規模拡大に伴う投資や事業統合コストが影響したものと考えられます。同社では法人・個人を問わずライフインフラ関連サービスやBPOを展開し、多様な販売チャネルを活用した提案型営業を推進しており、売上収益の大幅な成長が持続可能な収益基盤の構築につながっています。
2026年3月期予想では売上収益20,000百万円、営業利益250百万円と増収増益を見込んでおり、ストック収益ベースの経営確立に向けた積極的な事業投資を継続する方針です。クロスセル・アップセルの推進や新規顧客獲得の効率化、LTV最大化により、外的要因に左右されにくい強固な経営基盤の構築を目指しています。
開示前後の株価推移を分析すると、開示前営業日と開示日が50円で横ばいとなったものの、翌営業日以降は48円、46円と下落基調となりました。出来高は翌営業日に2,594,000株と開示日比257.3%の大幅増となり、投資家の強い関心を示しています。この市場反応は大幅な増収と利益転換という好材料にも関わらず、営業利益の減益や将来の投資負担への懸念が影響したものと分析されます。
同社のライフインフラ関連サービスは社会インフラの最適化ニーズの高まりを背景に、持続的な成長が期待される分野です。特に電力・通信・保険等の分野において利便性、価格競争力、環境配慮を備えたサービス提供を行っており、デジタルトランスフォーメーションの進展とともに事業機会の拡大が見込まれます。
※5月20日発表「2025年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」より