マイクロ波化学(9227・東証グロース):カーボンニュートラル関連技術が奏功し前期損失から利益転換を達成
- funbunm
- 6月3日
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【2025年3月期 経営成績】
- 売上高:1,608百万円(前期比13.7%減)
- 営業利益:187百万円(前期比39.4%増)
- 経常利益:182百万円(前期比39.1%増)
- 当期純利益:161百万円(前期は944百万円の損失)
【2026年6月期 業績予想】(15ヶ月決算)
- 売上高:1,613百万円
- 営業損失:853百万円の損失
- 経常損失:864百万円の損失
- 当期純損失:884百万円の損失
【アナリストコメント】
同社が事業展開するマイクロ波プロセス技術分野では、世界的なカーボンニュートラル推進により需要が急拡大しています。気候変動問題の解決に向けた2050年カーボンニュートラル宣言を受け、経済産業省による2兆円のグリーンイノベーション基金創設など、脱炭素技術への投資機運が高まっています。同社技術は従来の「熱と圧力」による製造プロセスを電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで大幅な省エネルギーと二酸化炭素削減を実現するため、次世代製造技術として注目を集めています。2025年3月期は金属製錬やケミカルリサイクル分野での共同開発が進展し、大平洋金属との ニッケル鉱石製錬技術開発ではニッケル鉱石の煆焼及び還元に成功。レゾナック・ホールディングスとのプラスチックリサイクル技術開発がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択されるなど、技術の社会実装に向けた取り組みが本格化しています。売上高は一時的に減少したものの、コスト効率化により営業利益は大幅改善し、前期の大幅損失から利益転換を達成しました。2026年6月期は決算期変更に伴う15ヶ月決算となり、一時的に損失計画ですが、長期的にはカーボンニュートラル実現に不可欠な技術として持続的成長が期待されます。
※5月9日発表「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」より