株式会社チームスピリット(4397・東証グロース):SaaS事業が好調で収益改善、前期の損失から利益転換を達成
- funbunm
- 5月21日
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更新日:5月30日

【2025年8月期中間期 経営成績】
・売上高:2,319百万円(前年同期比9.1%増)
・営業利益:134百万円(前年同期は営業損失80百万円)
・経常利益:138百万円(前年同期は経常損失83百万円)
・親会社株主に帰属する中間純利益:110百万円(前年同期は純損失63百万円)
・配当実績:無配
【2025年8月期 業績予想】
・売上高:5,000百万円(前期比13.1%増)
・営業利益:150百万円(営業損失から大幅改善)
・経常利益:150百万円(経常損失から大幅改善)
・親会社株主に帰属する当期純利益:120百万円(純損失から大幅改善)
・配当予定:無配
【アナリスト所見】
チームスピリットは社内業務システムのクラウドサービス「チームスピリット」やAI議事録ソリューション「Synclog」などのSaaS事業を展開し、中間期において前年同期の損失から大幅な収益改善を達成した。売上高は9.1%増の2,319百万円となり、ライセンス売上高が11.8%増の1,935百万円と堅調に推移している。営業利益は134百万円と前年同期の80百万円の損失から大幅改善、シンガポール子会社の事業縮小によるコスト合理化と広告宣伝費の効率化が寄与した。ARRは3,988百万円(前年同期比11.3%増)となったが、エンタープライズ案件の商談期間長期化により新規追加が計画を下回った。同社の中期戦略は、①エンタープライズセグメントでの成長加速、②ミッド・スモールセグメントでの成長維持、③新規領域の創出を基本としており、2024年12月にはワークライフログ株式会社を買収して業務の可視化領域を強化している。財務面では現金及び預金が2,722百万円と充実しており、営業活動によるキャッシュ・フローも197百万円のプラスを確保している。税務処理の効率化により当期純利益予想を上方修正しており、通期では120百万円の純利益を見込む。人的資本経営への関心の高まりやERPシステムのリプレイス需要が追い風となる中、エンタープライズ市場での更なる成長が期待される一方、新規顧客獲得の商談期間長期化や競合環境の変化には注意が必要である。
※2025年4月11日発表 決算短信より