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株式会社シイエヌエス(4076・東証グロース):デジタル革新推進で成長継続も人件費増で利益率低下

  • funbunm
  • 5月26日
  • 読了時間: 2分

更新日:5月30日


株式会社シイエヌエス(4076・東証グロース):デジタル革新推進で成長継続も人件費増で利益率低下
株式会社シイエヌエス(4076・東証グロース):デジタル革新推進で成長継続も人件費増で利益率低下

【2025年5月期第3四半期 経営成績】

・売上高:5,186百万円(前年同期比4.1%増)

・営業利益:420百万円(同17.9%減)

・経常利益:442百万円(同16.1%減)

・親会社株主に帰属する四半期純利益:299百万円(同14.5%減)


【2025年5月期 業績予想】

・売上高:7,562百万円(前期比13.6%増)

・営業利益:660百万円(同6.6%増)

・経常利益:676百万円(同4.0%増)

・親会社株主に帰属する当期純利益:489百万円(同6.2%増)

・配当予定:期末配当49円


【アナリスト所見】

シイエヌエスの2025年5月期第3四半期決算は、DXニーズの高まりを背景に売上高5,186百万円(前年同期比4.1%増)と着実な成長を維持した一方で、営業利益は420百万円(同17.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は299百万円(同14.5%減)と減益となった。これは主に期初に実施したベースアップ等による人件費増(製造原価含む人件費率2.1ポイント上昇)とバックオフィス業務委託費用増加によるものであり、売上増の効果を相殺した。


事業別では、デジタル革新推進事業が前年同期比19.7%増の1,606百万円、ビッグデータ分析事業が同19.4%増の1,018百万円と好調な成長を示している。特にキャッシュレス決済サービス、ServiceNow導入支援、生成AI関連案件などが拡大しており、DX市場での競争力の高さを示している。一方、コンサルティング事業は立て直しのため体制大幅縮小により売上高79百万円(同72.8%減)と大幅減収となったが、これは戦略的なリソース配分の結果である。


財務面では、自己資本比率77.5%(前期末74.4%)と高い水準を維持しており、財務基盤は極めて安定している。現金及び預金3,354百万円と潤沢な資金力を有し、新オフィス移転等の設備投資にも対応可能である。営業活動におけるキャッシュ・フローについては四半期キャッシュ・フロー計算書が未作成のため詳細不明だが、賞与引当金76百万円の計上等から安定したキャッシュ創出が推測される。


中期経営計画(2025-2027年度)では、2030年度に向けて「人を想う事業やサービスを通じて社会的課題を解決」という理念の下、売上高100億円・営業利益率10%以上を目標に掲げている。通期業績予想では売上高7,562百万円(前期比13.6%増)と2桁成長を維持し、営業利益は人件費増の影響をカバーして660百万円(同6.6%増)と回復を見込んでいる。各事業分野でのDX案件拡大、生成AI活用支援、クラウド移行支援等の高付加価値サービスにより、持続的成長と収益性改善の両立が期待される。同社の技術力とソリューション提案力は業界内でも評価が高く、IT人材不足という厳しい環境の中でも中長期的な成長基盤は堅固である。


※2025年4月11日発表 決算短信より

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