ジェイドグループ株式会社(3558・東証グロース):M&A効果により商品取扱高75%増、次期は営業利益重視の方針
- funbunm
- 5月26日
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更新日:5月30日

【2025年2月期 経営成績】
- 商品取扱高(相殺前):50,401百万円(前期比75.6%増)
- 売上高:19,231百万円(同44.0%増)
- 営業利益:1,535百万円(同8.9%減)
- 経常利益:1,551百万円(同9.0%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:509百万円(同49.1%減)
【2026年2月期 業績予想】
- 商品取扱高(相殺前):45,000百万円(前期比10.7%減)
- 営業利益:1,500百万円(同2.3%減)
※2026年2月期業績予想は商品取扱高(相殺前)と営業利益のみの開示
【アナリストコメント】
ジェイドグループ株式会社は2025年2月期において、M&A効果を主因として商品取扱高が前期比75.6%増の50,401百万円と大幅拡大を達成しました。売上高も44.0%増の19,231百万円となり、ファッションEC市場における「圧倒的な2位」を目指す中期ビジョンの実現に向けて着実な成長軌道を描いています。
事業セグメント別では、ECモール事業が取扱高63.8%増、プラットフォーム事業が149.2%増と堅調に拡大しました。特に注目すべきは、マガシーク株式会社との統合による相乗効果で、MAGASEEKとd fashionが加わることでグループ全体のユーザー基盤が大幅に拡張されました。また、株式会社FASCINATEの買収により、ハイブランドや越境ECの領域でも事業領域が拡大しています。
一方、収益面では営業利益が前期比8.9%減の1,535百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同49.1%減の509百万円となりました。これは主として、M&Aに伴うのれん償却費の増加や倉庫・本社集約の先行費用、特別損失の計上によるものです。しかし、EBITDAは同21.8%増の2,288百万円となっており、本業の収益力は着実に改善しています。
財政状態については、自己資本比率44.9%を維持し、営業活動によるキャッシュ・フローも2,938百万円の大幅なプラスとなるなど、健全性は確保されています。現金及び現金同等物も2,993百万円と十分な水準にあり、今後の成長投資を支える財務基盤が整っています。
2026年2月期については、取扱高は一時的に減少するものの、これは営業利益重視の方針転換によるものであり、グループ全体の持続的成長戦略に変更はありません。インフラ統合による効率化やグループシナジーの最大化により、中長期的な競争優位性の確立が期待されます。