ティムス株式会社(4891・東証グロース):営業損失は縮小するも開発投資継続で赤字継続
- funbunm
- 5月26日
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更新日:5月30日

【2025年2月期 経営成績】
・売上高:-(前期-)
・営業損失:907百万円(前期943百万円、3.8%改善)
・経常損失:633百万円(前期943百万円、32.9%改善)
・当期純損失:660百万円(前期960百万円、31.3%改善)
・配当実績:無配
【2025年12月期(決算期変更) 業績予想】
・合理的な業績予想の策定が困難なため記載なし
【アナリスト所見】
ティムスは急性期脳梗塞治療薬TMS-007など複数の医薬品候補を開発する創薬ベンチャーであり、当期は営業損失が前期比3.8%改善し907百万円となった。営業外収益として香港CORXELからの受取配当金342百万円を計上したことで、経常損失は前期比32.9%改善の633百万円、当期純損失も31.3%改善の660百万円となった。同社のパイプラインは前期に1本から3本に拡大し、今期は前臨床段階のパイプラインを新たに追加した。TMS-007は香港CORXELによりORION(第Ⅱ相/第Ⅲ相臨床試験)が開始され、日本での試験参加準備が進められている。TMS-008は第Ⅰ相臨床試験の全被験者への投与・観察が完了し、2025年4月にデータリードアウトを公表、次相試験準備を開始している。今期は体制強化として臨床開発・事業開発分野の専門人材を採用し、創薬企業として成長基盤を固めている。財務面では現金及び預金が523百万円減少し2,922百万円となったが、2025年3月に第三者割当による新株予約権発行で1,521百万円の資金調達を決定している。研究開発費は621百万円と前期比増加しており、今後も積極的な開発投資が継続される見込みである。収益化までの道のりは長いが、パイプラインの拡充と開発進展により、中長期的な成長ポテンシャルは維持されている。ただし、臨床試験の成否や規制当局との調整など、新薬開発特有のリスクには注意が必要である。
※2025年4月11日発表 決算短信より



