株式会社関通(9326・東証グロース):サイバー攻撃の影響で一時的な減益も、来期は黒字回復を見込む
- funbunm
- 5月26日
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更新日:5月30日

【2025年2月期 経営成績】
- 売上高:15,270百万円(前期比27.9%増)
- 営業損失:47百万円(前期は410百万円の営業利益)
- 経常損失:92百万円(前期は406百万円の経常利益)
- 親会社株主に帰属する当期純損失:848百万円(前期は49百万円の純利益)
- 配当実績:期末配当10円(中間配当0円)
【2026年2月期 業績予想】
- 売上高:15,965百万円(前期比4.6%増)
- 営業利益:259百万円(前期は47百万円の営業損失)
- 経常利益:260百万円(前期は92百万円の経常損失)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:187百万円(前期は848百万円の純損失)
- 配当予定:期末配当10円(中間配当0円)
【アナリスト所見】
関通は2024年9月のランサムウェア攻撃という想定外の事案により、今期は大幅な減益となりましたが、これは一過性の影響であり、来期は確実な黒字回復を見込んでいます。売上高は前期比27.9%増と大幅に拡大しており、事業基盤の成長は着実に続いています。
サイバー攻撃の影響は深刻で、システム停止による業務遅延、システム再構築費用、情報セキュリティ対策費713百万円の計上などにより、営業損失となりました。しかし、新環境でのシステム再構築が完了し、常時監視体制の導入など、今後の攻撃を防ぐための強固な基盤が整いました。
事業別では、物流サービス事業が売上の95%を占め、EC・通販物流支援需要の拡大で前期比29.7%増収となっています。ITオートメーション事業も、倉庫管理システム「クラウドトーマス」の堅調な成長により333百万円超の営業利益を維持しました。
財務面では自己資本比率20.3%と一時的に低下していますが、現金及び預金1,984百万円を確保しており、事業継続に問題はありません。配当についても期末10円配当を継続予定です。
2026年2月期は売上高前期比4.6%増、営業利益259百万円の利益転換を計画。EC市場の持続的拡大を背景に、セキュリティを大幅強化した新システムでの本格的な事業展開が期待され、中長期的な成長軌道への復帰は確実視されます。