株式会社フューチャーリンクネットワーク（9241・東証グロース）：AIリスキリング投資により当期純利益が大幅改善

株式会社フューチャーリンクネットワーク（9241・東証グロース）：AIリスキリング投資により当期純利益が大幅改善

【業績修正の要点（2025年8月期）】

- 売上高：1,719百万円→1,719百万円（前期比13.5％増）

- 営業利益：55百万円→35百万円（前期は38百万円の営業損失）

- 経常利益：49百万円→28百万円（前期は39百万円の経常損失）

- 親会社株主に帰属する純利益：39百万円→77百万円（前期比大幅改善）

- EPS：47.20円→92.38円（45.18円増）

【アナリストコメント】

フューチャーリンクネットワークは2025年8月期業績予想を修正し、営業利益・経常利益は計画を下回るものの、当期純利益は大幅に上振れする見通しを発表しました。同社は2021年8月の上場以来、人的資本への積極投資を継続し、上場後3期でCAGR9.9％増の着実な成長を実現しています。今回の修正は、生産性向上を目的としたAI技術活用への戦略的投資が背景にあります。

2024年9月に設立した100％子会社、地域活性AIテクノロジーズを通じて、eラーニング形式でのAIリスキリング研修事業を開始し、親会社においても既存社員のAIスキル向上施策を展開しています。この取り組みが評価され、厚生労働省の人材開発支援助成金（事業展開等リスキリング支援コース）に採択され、79百万円の助成金収入が特別利益として計上されることとなりました。

営業利益は研修関連費用の増加により計画比19百万円減の35百万円となる見込みですが、前期の38百万円の営業損失から利益転換を果たし、収益基盤の改善が確認されます。助成金効果により当期純利益は計画比38百万円増の77百万円となり、EPSは92.38円と前回予想から大幅に改善される見通しです。AIを活用した生産性向上と人材育成への投資が、将来的な競争優位性構築と収益性向上に寄与することが期待されます。