株式会社メディア工房(3815・東証グロース):占い事業の体制再構築による一時的な業績低迷も基盤強化進む
- funbunm
- 5月26日
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更新日:5月30日

【2025年8月期中間期 経営成績】
・売上高:956百万円(前年同期比7.9%減)
・営業損失:-72百万円(前年同期は1百万円の損失)
・経常損失:-75百万円(前年同期は3百万円の損失)
・親会社株主に帰属する中間純損失:-69百万円(前年同期は8百万円の損失)
【2025年8月期 業績予想】
・売上高:2,186百万円(前期比8.6%増)
・営業損失:-61百万円(前期は141百万円の損失)
・経常損失:-69百万円(前期は148百万円の損失)
・親会社株主に帰属する当期純損失:-75百万円(前期は270百万円の損失)
【アナリスト所見】
メディア工房の2025年8月期中間期決算は、新規コンテンツ制作体制の再構築期であったことから、収益基盤である占い事業において前年同期比で減収減益となった。売上高956百万円(前年同期比7.9%減)、営業損失72百万円(前年同期は1百万円の損失)と、一時的な業績悪化を示したが、これは毎月1本の新規コンテンツ制作体制の構築に時間を要したためであり、3月より新体制が開始されていることから、今後の収益回復への道筋は見えてきている。
事業別では、占い事業が売上高900百万円(前年同期比8.0%減)、営業利益195百万円(同27.3%減)となったものの、電話・チャット占いサービスのシステム効率化が奏功し固定費の安定化が進んでいる。自社メディアの課金収入も順調に拡大しており、新制作体制の効果が期待される。エンタメ・マッチングサービス事業では、売上高53百万円(同6.6%減)と微減したが、営業損失が3百万円(前年同期は66百万円の損失)と大幅に縮小しており、不採算サービスからの撤退効果と業務効率化が奏功している。
財務面では、現金及び預金が1,283百万円(前年度末比676百万円減)となったが、これは主に借入金返済420百万円によるものであり、財務健全性の向上に寄与している。自己資本比率は47.4%(前期末39.4%)と改善しており、安定した経営基盤を維持している。営業活動におけるキャッシュ・フローは168百万円の支出となったが、税金等調整前中間純損失や株主優待引当金の減少等の一時的要因が主因である。
通期業績予想では、売上高2,186百万円(前期比8.6%増)と成長軌道への回帰を見込んでいる。営業損失は61百万円(前期141百万円の損失から縮小)と改善予想で、新制作体制の本格稼働により第2期の収益改善が期待される。2026年8月期には売上高2,837百万円、営業利益175百万円の利益転換を目指しており、占い事業のコンテンツ強化に加え、「肌アプリ」等の新規事業を含むその他事業の収益拡大が成長エンジンとなる見通しだ。占い市場の安定した需要と同社の競争優位性を活かした着実な成長戦略により、中長期的な企業価値向上が期待される。
※2025年4月11日発表 決算短信より